私は金正日の「踊り子」だった(上)(下)

今日は暇だったので、途中まで読んでそのままにしてあった本を読みに図書館へ行って来ました
やはり図書館はいいミノ落ち着くミノ~
その本は『私は金正日の「踊り子」だった』という本

自叙伝的なもので、北朝鮮の貧民層出だった作者申英姫が紆余曲折を経てピパダ歌劇団に入団→
その後喜び組に抜擢→お偉いさんに見初められ結婚→子供を産んで喜び組無理矢理退団→
夫の勤務先イギリスへ移住、しかしその際娘を人質に北朝鮮に置いて行くことを強制され祖父母に預ける。
その為息子と著者申英姫のみで移住、その移住先で2年間過ごす内に朝鮮で教えられていた
資本主義社会な外国の悪しき様と全く違う異国を目の当たりにしたりそこに住む人々に感化され洗脳がとける→
夫がばりばり働いて勲章を授与されるところだったのを断り代わりに娘を北朝鮮からイギリスに
移住させる許しをもらう→家族4人でイギリスで暮らす→夫は北朝鮮のやり方に欺瞞を抱いており、
ニュートラルな精神の持ち主で使ったら叱られる韓国のものでも平気で使うそんな人間なのだが、
ある日北朝鮮から秘密裏に派遣されてきた監視員にそれを見咎められる→厳しい監視体勢化におかれる→
脱北を決意→脱北成功

こんな感じのお話でした。

ところどころむむ? と、首を傾げるところがありました。
つい先日みたなんかの番組では韓国人が金正日を褒めたたえている映像が流れていたのですが、
あるぇー……? あれ嘘? みたいな。
あと、著者の申英姫さんに自身にもつっこみたいところがいっぱい。
洗脳されているときの思考回路についてはまあいいです。
なんで破廉恥な行為をして楽しむ朝鮮のお偉いさん方の実態を目のあたりにしていてまで、まだ敬ってんだよ
ヴァカじゃね? とかそんなのは洗脳されていたのだから仕方ないとしてまあ良いのです。
なんかね、もっと出来ることがあった気がして彼女には。
イギリスで優雅に紅茶飲んで人生楽しんでいる間に。
英語勉強しようよみたいな。
(いや、でも、それは英語長らく学んどきながら一向に喋られない私がいうのは駄目かな。あはは)
もっと頑張ればもっと違う未来が開けたんじゃないかなみたいな。
あと韓国製品が優れているのを見て韓国が日本を追い抜いたって噂は本当なんだと思ったりするのもどうかと。
おまっっさっき実際住んでみなきゃその国のことなんて解らないわと思ったばかりだろがっと。
あと……やっぱり監視員の前では夫とともにばりばりに緊張して警戒心を緩めないように結託すべきだったんじゃないかと。だって監視員に目を付けられ追いつめられて脱北し韓国で暮らすにいたっちゃうよりイギリスでそのまま暮らし続けられた方が多少監視されていて窮屈でも楽しそうだし何よりも朝鮮に残してきた家族も安泰ぽくなるし絶対メリット多かったでしょ。でしょでしょ?
脱北後、絶対夫のパパりんとママさん、申英姫さんの弟2人とお嫁さん、おじいさんおばあさんには
凄い酷い制裁が加えられちゃったんじゃないかと思うとガクガクガクブルブルなのです。
怖い怖いー

で、よく本に出てきたこの頃の北朝鮮はまだ物資的に豊かであったのでみたいな文章にエーみたいな。
お米を薬代わりに大事に食べるような、お店にいっても売る物少なくてガランとしているような
配給の為にお腹を空かせて並ぶ人達とか……その豊かであった時期でさえこんなんなんだから
今は推してしるべしみたいな。
怖っっ

だいたい申英姫さんの人生はかなりシンデレラストーリーで、後半はかなり物資的には豊かだったしー。

とりあえず北朝鮮怖いよ北朝鮮

その他特筆すべきは夫の人の性格でこの人かなりエキセントリックで面白かったですね
でも朝鮮の民でありながら外国に出張できたり英語ばりばり話せたりベンツ買えたり
(のちに上に睨まれた為BMWに変更)立派な家買えたりこの人特殊すぎるし
凄い当たりクジ引いたものだと思います申英姫さん
正直朝鮮の人がエディンバラに旅行出来るなんてこれ読むまで思ってもいなかった

息子さんはイギリスの学校に順応し英語まで喋れていたのだから韓国への転校は……どうなんだろ。
多分激烈嫌だったんじゃ。
でも洗脳される前に国出れて良かったね。うんうん。

うーん。なんかいろいろ考えさせられる本だったです。
まあ、韓国も朝鮮も中国もなんか怖いから近寄りたねっ関わりあいになりたくねっという気持ちは
変わらないなー。むしろより強固になるです。

でもまあ一読の価値はあると思いますこの本。
これ読むまで私は朝鮮の人達は勝ち組になる為ピョンヤンに住める身分になることを夢見ているとか
平民の暮らしぶりとか全然知らなかったしね。
一貫して著者の視点で描かれているので共感出来るところも結構あったし好感持てますよ。
朝鮮の平民の生活ぶりから偉い人の生活ぶりまでいろんな世界が著者視点でだけど見れて知れて結構お得。
まあ、自己弁護しているような文章がさりげなくところどころに散りばめられていたのが
ちょっと気にさわりましたがそれも人間らしくていいんじゃないかしらみたいなね。
結構良い本だと思います。
まあ、とりあえず、本屋さん、この本置いてあげてよと思いました。
売ってるところみたことないよよ?